【軽井沢店】「ミュシャ&アール・ヌーヴォー三大巨星展」開催中!

こんにちは。
ブログをお読みいただきありがとうございます。

いよいよ夏本番を迎えるアトリエ・ブランカ軽井沢店は今月7月と来月8月は無休で営業いたします。
営業時間も通常より1時間延長し、10:00~19:00まで。
8月10日までは「ミュシャ&アール・ヌーヴォー三大巨星展」を開催中です。
皆様のお越しをスタッフ一同お待ちしております。


1896年にミュシャが最初に手掛けた装飾パネル画<四季>は、その後の連作シリーズ(四つの花、四つの時の流れ、四つの宝石 など)の原形とも言われる非常に人気の高いシリーズ。

四季や月ごとの暦図は古くはランブール兄弟までさかのぼりますが、この作品は文芸美術誌『ラ・プリュム』を刊行していたレオン・デシャンと版画工房シャンプノワの依頼により制作されました。

現在、軽井沢店ではリネンに刷られた稀少な<四季>を展示中。
なかでも「夏」を擬人化した女性が池のほとりで足を水につけながらくつろぐ姿はとても魅惑的です。


ミュシャ 装飾資料集 PL.51 1902年

19世紀末に開花したアール・ヌーヴォー(新しい芸術)はそれまでの伝統を打ち破った自由な表現の誕生として知られています。
建築、絵画、彫刻、工芸等、複数のジャンルを超え大きなうねりで世界を揺るがした芸術運動でした。

 

ミュシャの活躍もグラフィック部門のみにとどまりません。

サラ・ベルナールのポスター「メディア」で描いた蛇のモチーフのブレスレットをジョルジュ・フーケが制作。
ほかにもジュエリーや家具、テーブルウェアのデザインが多数『装飾資料集』で発表されています。



ゴーギャン 花瓶 1886年作 オルセー美術館

この時期の芸術家は一つの分野にとどまらず、多彩な才能の持ち主でした。
例えば、画家として知られるゴーギャンやデュフィ、マティスは陶器を作り、
ルイ・マジョレルは画家から家具作家に転身、
ルネ・ラリックは宝飾デザインからガラス工芸の道へ、
建築家ギマールも家具や陶器を手がけました。 

アール・ヌーヴォーの旗手、エミール・ガレも陶器からガラス工芸、家具に至るまで様々な分野で名作を生み出しました。


この時期、あまたの才能が星のように生まれ、消え去りましたが、とりわけガレ、ドーム、ラリックという名の巨星たちは今なお人々の心に残り、輝き続けています。

軽井沢店でご覧いただけるガレ作品の中でも清々しいブルーが印象的なこちらは「トルコ桔梗文花瓶」

ガレは園芸植物に関する多数の著作を残した園芸研究家としても有名です。
モチーフのトルコ桔梗ですが、現在は品種改良を重ねた結果さまざまな色がありますが当初は青色のみだったそうで、その原種の色を愛でるように作られています。


ドーム兄弟の「華蔓草文鉢」は涼やかなライトブルーの下地に心を奪われます。

華蔓草(ケマンソウ)は鯛釣草(タイツリソウ)とも呼ばれ、鯛が釣竿にぶら下がっているように見えるとても可愛らしい花。
金彩が華やかさを演出しています。


半透明の効果を出せるブルーオパルセントが入れられたラリックの「鉢:POISSONS NO.1」も夏を感じさせる作品。

鰯と思われる魚の群れが渦巻状に泳ぐ様子が描かれています。
魚の口から飛び出したように中心に水の泡が集まっているデザインも秀逸です。

このほかの三大巨星の作品と共に、アール・ヌーヴォー期のガラス工芸、陶磁器、銀器などを多数ご用意しております。
軽井沢散策の折にはぜひ当店にお立ち寄りいただき、100年前の世界へタイムトリップしてみてください。

(K・T)