4月「巨匠が描いた花展」及び「アール・ヌーヴォーの香水瓶展」が始まりました ①


お待たせいたしました。
先日ご案内した今月の企画展「巨匠が描いた花展」及び「アール・ヌーヴォーの香水瓶展」が始まりました。

ミュシャやデュフィ、マティス、モネ、ルノワール、シャガールなど19、20世紀を代表する大御所芸術家の他
ブラジリエ、カシニョール、アイズピリ、トマサ・マルタン、ギヤマンといった、
個性と才気あふれる現代芸術家の描いた花約60点が一同に集合。

店内は色とりどりの花が百花繚乱咲き乱れ、一面お花畑のようです。
今回も版画のみならず、油彩や水彩、パステルなどの肉筆画も多数出品。
特に肉筆画は画家の筆致や絵具の盛りにより、さながら草花が生命を得たように生き生きと描かれています。
まるで瑞々しい花の香りが漂ってくるような・・・

こちら(↓)の壁は和を感じる日本人作品で統一。
熊谷守一、梅原龍三郎、竹久夢二作品の間に掛けられた作品は、近代日本文学を象徴する小説家・武者小路実篤の描いた稀少な墨彩画。
上へ上へと枝を伸ばす木蓮の姿に強い生命力を感じる傑作です。
心なしかどれもしみじみした味わいや趣きを感じるのは、日本人の残した作品だからでしょうか。

ヒヤシンス、アネモネ、あじさい、牡丹、バラ、木蓮、百日草、睡蓮、チューリップ、
ミモザ、ツバキ、百合、カーネション、芥子・・・・
一体何種類の花、そして色があるのだろうと思うくらい、普段より色彩豊かな今月の展示。

ところで、「色」についての特異な機能「共感覚」なるものを皆様ご存知ですか?
これは、文字や音、数字、時間やはたまた人の性格に至るまで、それぞれに「色」を無意識に知覚する現象。
1は黄色、3は紫、月曜日は白、Eはベージュ、”た”は緑など、それぞれに知覚する色があり人により千差万別あるそうです。

色に敏感なこの「共感覚」は特に画家、作家、詩人など芸術家に多いそうで、彼らの作品にも大きく影響しています。
例えば、モノの存在を形より色で捉えようとしたラウル・デュフィは共感覚の持ち主だったと言われており、
他にも画家のカンディンスキーや作曲家のフランツ・リスト、最近だと宇多田ヒカルもこの感覚があるんだとか。
視覚的な色ではなく、感覚的な色があらゆる物事に存在したら・・・何だかもっともっと世界が広がりそうですよね!

さて、次回は「アール・ヌーヴォーの香水瓶展」を詳しくご紹介いたします。
お楽しみに!

(R・K)