4月「巨匠が描いた花展」及び「アール・ヌーヴォーの香水瓶展」が始まりました ②

 

こんにちは。
ブログをお読みいただきありがとうございます。
本日は、前回に引き続き今月の企画展で特集している香水瓶をご紹介いたします。

「嗅覚」とは実に魔力的なもので、ふと嗅いだ香りが突然、忘れていた昔の思い出を呼び起こしたり懐かしい感覚に襲われたり・・・
「香り」と「記憶」は科学的研究もなされる非常に密接な関係です。

ソロモン王の元を訪れるシバの女王

 

また、昔から男女を結びつける鍵でもあった香り。
宮殿に漂う芳しい香りが古代シバ国の女王とヘブライ国ソロモン王をロマンスへ導いたり、クレオパトラはカエサルやアントニウスを誘惑するためにバニラに似た香料を大量に付けていたんだとか。
香水の奥深い歴史や秘密は次回のブログでさらに詳しく紐解いていきますね。 

19世紀創業の老舗香水店「MIGNOT PARFUMEUR」の様子

さて、今回の主役は香水瓶。
元々、王族や特権階級だけの調度品であった香水や香料。
必然的に香水瓶も豪奢なものであり、いつの時代も香水瓶は女性の憧れでした。
香水が一般市民にも広がる19世紀後半からは、街中に香水専門店が誕生し、ファッション性の高い香水瓶はスタイリッシュな女性たちの注目の的となっていきます。 

(左)中身の残るCOTY社の香水 (右)ゲランの「L’HEURE BLEUE」

そして、1907年。
香水商フランソワ・コティは、自身の香水ブランドのラベルや香水瓶のデザインを当時人気の宝飾デザイナーであったルネ・ラリックに依頼。
ラリックの他にもドーム兄弟やバカラが手がけるなど芸術性の高い香水瓶が次々と誕生する黄金期が始まります。
老舗化粧品メゾンのゲランは、1912年バカラ社製の香水瓶に詰めた「L’HEURE BLEUE(青の時)」を発表。
黄昏時のパリの空を表現したフローラルオリエンタル系の香りで大ヒット作となりました。 

本展では、この「L’HEURE BLEUE」をはじめ、「DANS LA NUIT」や「ASUMA」など
今もほのかに香り漂う100年前の麗しき香水瓶の数々をご堪能いただけます。
会期中の皆様のお越しを心よりお待ちしております。
(「アール・ヌーヴォーの香水瓶展」は4/30まで開催予定)

ご質問などございましたらお気軽にお電話(0422-27-1915)またはこちらよりお問い合わせくださいませ。

当店取扱の香水瓶はこちら

(R・K)