大ぶりなジュエリーがトレンディ!「Hervé Van Der Straeten」


こんにちは。
ブログをお読みいただきありがとうございます。

当店でお取り扱いする商品は、アンティークやヴィンテージの年代物が多いですが、一部の絵画やジュエリーは現代アーティストの作品です。
本日は、その一人、個性際立つジュエリーデザイナーをご紹介しましょう。

Hervé Van Der Straeten (エルヴェ・ヴァン・デール・ストラッテン) (1965-)。
ジュエリーデザイナーとご紹介しましたが、家具や照明なども手がけるマルチデザイナーです。
独創性溢れる彼の作品は、大胆なフォルムと構築的なボリューム感が特徴で、そのスタイルは一貫して前衛的。
分野を越えて彼が発信するクリエーションは各界から称賛を受けています。

そして、近年特にモードの世界で注目を集めているのが、彼のデザインしたジュエリー。
インパクトのある一見マスキュリンな造形美でありながらそこにはエレガンスが漂い、力強い現代女性を象徴するフェミニニティにも溢れています。
多くのセレブリティがパーティーシーンでこぞって愛用するのも納得の今大注目のHervé Van Der Straeten。

アカデミー賞女優のケイト・ブランシェットもほら。
ゴージャスなネックレスがシンプルなドレスに華やぎを添えていますね。
当店でお取り扱いしているジュエリー(ブローチとイヤリング)もコーディネートの主役級の存在感です。



また、彼が手がける主要アイテムの一つが「鏡」。
その多くは中央に湾曲した凸面鏡が配されたデザインなのでが、実はこれは中世のフランドル絵画に影響を受けて制作されたんだとか。
一体、どんな絵画作品に出てきたのでしょうか。


こちらの2作品、皆様もどこかで目にしたことのあるはず。
ファン・エイクの「アルノルフィーニ夫妻像」(左)と、マセイスの「両替商とその妻」(右)。
二人ともフランドル地方で15世紀に活躍した画家として非常に有名です。

よくよく見ると、「アルノルフィーニ夫妻像」では人物の間の背部壁面に、「両替商とその妻」では手前の机上に凸面鏡が描かれていますね。
凸面鏡は15世紀当時、絵画に頻出したモティーフの一つで、一視点からでは見えない人や物の存在を鑑賞者に暗示する空間表現の手法。
しかし、同時に鏡は古来より魔術的なものともみなされ、怖れを抱く対象でもありました。
世俗的な日常の場面を描きながら、両者ともどこか禁欲的で神性を帯びているように感じるのは、神の目とも例えられた「凸面鏡」のせいかもしれませんね。

約500年前に描かれた風俗絵画。
その細部に登場する小道具をも現代のライフスタイルに昇華してしまうHervé Van Der Straeten。
これからもますます彼のクリエーションから目が離せません!

(R・K)