東京・祐天寺の住宅街にひっそりと佇む美術館「アクセサリーミュージアム」


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ネックレスや、ブローチ、イヤリングに髪飾り・・・
ジュエリーを始めとする華やかなファッション装身具は、いつの時代も女性の心をトキメかせる魔法のようなもの。
流行ファッションや時代の風潮に合わせた様々な素材やデザインが用いられ、アクセサリーを見ているだけでその時代の特性が分かるのも面白いですよね。

東京・祐天寺にある「アクセサリー・ミュージアム」では、その時々の時代を反映するアクセサリーの変遷を考証し、ファッション装身具やその時代の美術品とともにアクセサリーを展示。

ガレやドーム兄弟らのガラス工芸品や、エルテ、エマニュエル・ヴィラニスらのブロンズ彫刻品、ミュシャやイカールらの絵画・版画作品などの美術品が同じ時代に制作されたファッションジュエリーに華を添えています。

アクセサリー会社を設立した父親のあとを継ぎ、自らジュエリーのデザインも手がける田中元子氏が、流動性の高いファッションやジュエリーを時代ごとに俯瞰できる場所があれば、と5年前にこの美術館を創設。
1850年から現代までのコスチュームジュエリーを中心に、稀少な収蔵品が文化・風俗的な解説を交えて紹介されています。



ところで、この「コスチュームジュエリー」とは何でしょうか。
簡潔に言えば、金やダイヤ、プラチナなどの貴金属ではない素材で制作されたもの。
高価な宝石を使うファイン・ジュエリーに対し、ガラスや合金などが用いられたコスチュームジュエリーは手軽に楽しめる宝飾品として、産業革命が成熟し、ファッションやお洒落が特権階級だけのものではなくなった1800年代後半以降、瞬く間に広がっていきました。


非貴金属を使用しているといえども、洗練されたデザインの数々や職人の高い技術で、ファインジュエリーにも引けを取らないほど芸術的な価値と人気があるコスチュームジュエリー。

特に、ファッションアイコンであるハリウッド女優たちがシックな着こなしに合わせたトリファリやコロー、ミリアム・ハスケルなどのジュエリーブランドは、特に1930年代~60年代にかけ女性たちがこぞって買い求めました。

知れば知るほど奥が深いコスチュームジュエリーの歴史。
アクセサリーミュージアムでその魅力を堪能してみてはいかがですか?

(R・K)