【2017年1月企画展】「新春特別企画 和洋名品特選展」開催中!

~謹賀新年~
旧年中は格別のお引き立てを賜り厚く御礼申し上げます。
本年もスタッフ一同、より魅力ある店づくりに邁進してまいります所存です。
今年もご愛顧のほどをどうぞ宜しくお願い申し上げます。

いよいよ新しい一年が幕を開けましたね。
弊社では、その年の干支が描かれた絵画に因んだ年賀状を毎年お送りしています。
今回選んだ作品は、アール・ヌーヴォーの巨匠アルフォンス・ミュシャの一点。

『ココリコ』は、象徴主義の影響を受け1898年に出版された美術文芸雑誌の一つで、アール・ヌーヴォー様式が社会現象にもなっていた当時、ミュシャが手がけた表題や表紙、挿絵などで高く支持されました。
「ココリコ」とはフランス語でコケコッコー、つまり雄鶏の鳴き声だそうで、羽を広げた勇ましい雄鶏が優美な女性像とともに描かれています。

今年の干支「酉」にはもともと”成熟”、”実る”、”成る”という意味があるそうで、大願を成就できるような素晴らしい一年となることを期待したいですね。

1/6(金)より通常営業を開始したギャルリー・アルマナック吉祥寺でも、一年の吉兆を呼ぶような晴れやかな作品を集めた新春特別展を開催中。
出品作品の一部をご紹介しましょう。


中川一政「雪梅圖」(1970年頃 墨・岩彩)

冬冷えの朝。
目を覚ますと、藁ぶき屋根にはこんもりと積もった雪。
陽の光を反射して輝く雪景色の間から、ひょっこりと顔を覗かせた一枝の梅。
そんな情景を思い起こさせるような本作は、洋画家の巨匠・中川一政の肉筆紙本画。
厳しい寒さにもめげず新たな花を咲かせる梅の生命力と中川の力強い筆致が、この先の実りある一年を予感させる逸品です。


アルフォンス・ミュシャ「四季 装飾パネル」(1896年 リトグラフ)

植物が息吹を始め、暖かな香りに包まれる春。
輝かしい太陽の日を浴びてきらめく夏。
穀物や果物が成熟を遂げる収穫の秋。
そして、再びの繁栄を願いしばしの眠りにつく冬。
 
普段は意識することのない「四季の訪れ」ですが、当たり前のように訪れる季節の移り変わりと生命の循環は、ミュシャの描く神々しい女神たちが今日も見守ってくれているおかげかもしれません。
四季や季節の恩恵に改めて感謝を捧げたくなる作品です。


左: ルネ・ラリック「MONT-DORE 葡萄と柘榴」(1928年頃)
右: M=E・サビーノ「フランボワーズ文鉢」(1920ー30年頃)

種子の多さから、古来より多産を象徴する吉祥果と考えられている葡萄、柘榴、フランボワーズを主題にした深鉢。
丸々とした房や実をもうけた果実が、来たる年の豊穣を約束してくれるような瑞々しさに溢れています。
ラリックやサビーノが得意とした乳白色/透明ガラスによる工芸品は、モダンなインテリアにも合わせやすいおすすめの作品です。

その他、全ては飾り切れないほどのたくさんの作品を店内にご用意しております。
特定の作家やテーマを特集する当店の通常企画展と異なり、作風や制作年代を異にする東西巨匠たちの名作を一堂にご覧いただける本展。
きっと何かしら心の通う作品に出会えるはずです。
新しい年の最初の出会いを見つけに、是非いらしてくださいませ。
皆様のお越しを心よりお待ちしております。

(R・K)