藤田嗣治　「自画像」

Autoportrait

技法	：木版

制作年	：1925年

サイズ	：33×25 cm（画）/ 55×44 cm（額）

部数	：

レゾネNo.	：SDB 25.32

状態	：良好

備考	：

購入数

DB-012035

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作品解説

1913年の渡仏以来、変わることのないおかっぱ頭と丸眼鏡姿の自画像に、画家に惜しみない愛情を注ぐ猫の表情がユーモラスに描き出されています。
この特徴的な外見を作品として残すことは、フランス画壇へのアピールであると同時に自分を見つめなおす、内省的な行動でもあったと考えられます。

多色刷の木版画が初めに登場するのは1929年「白い猫」で、その後8点の多色刷り木版画を発表しています。
鋭い線描による輪郭線や毛髪一本一本まで細緻に描かれた木版画は、世界を魅了した浮世絵へのオマージュであったと言えます。

略歴

藤田嗣治　Tsuguharu FOUJITA (1886–1968)

エコール・ド・パリを代表する日本人画家。現代においても最も有名な日本人画家として高く評価されている。猫と女性を得意な画題とし、日本画の技法を油彩画に取り入れた「乳白色の肌」の裸婦像は西洋画壇から絶賛を浴びた。その晩年まで制作意欲が衰えることはなく絵画のみならず、銅版画・石版画・木版画などの版画作品でも様々な名作を残している。線の描写が美しい裸婦や子ども、そして猫の銅版画、また色彩で魅せる石版画の母子像、味わい深い木版画など、藤田嗣治の高い芸術性と遊び心が伝わる版画作品の数々は、今もなお世界中の人々を魅了している。