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出版元:ハリー・N・エイブラムス社(NY) 制作年:1969年 工房 :マックス・ヤッフェ工房(ウィーン) 技法 :コロタイプ(全64点収録) 部数 :限定400部 サイズ:50×36 cm(本) 制作国:アメリカ(300部)、イギリス(100部)
本ポートフォリオ集は、エゴン・シーレ研究の大家エルヴィン・ミッチ監修のもと、選りすぐりの水彩およびスケッチ作品64点をコロタイプで復刻した版画作品集です。全400部のうち、300部をNYのエイブラムス社が、100部をロンドンのトマス&ハドソン社がそれぞれ出版しました。 序文は著名な美術史家ヴァルター・コシャツキー (1921-2003) が著しました(なお、本作品のポートフォリオ版(単品刷り)が1968年から69年にかけてザルツブルクのヴェルツ画廊から出版されていますが、発行部数については不明)。 録作品は、シーレの個性と才能が一気に開花し始めた1910年から、最晩年の1918年までの8年の間に描かれ、現在、ウィーンの美術館に収蔵されているものが中心となっています。 マックス・ヤッフェ工房は1877年の設立以来、数多くの優れた製版作品を制作してきた、世界的に有名なウィーンの製版工房です。リトグラフから写真製版まで幅広く手掛けており、特に高品質なコロタイプ製版で知られています。1926年にアーサー・ヤッフェにより開設されたニューヨークオフィスでは美しいポストカードが製作され、アメリカ中で人気を博しました。後のアーサー・ヤッフェ・カラー印刷(ダルトン、マサチューセッツ)の前身です。
平版印刷の一種。厚いガラス板に塗布したゼラチン感光層に、ネガフィルムに写し取った画像を感光させ原版を作る写真印刷法。多色刷り版の場合は各色ごとに版を感光させ、重ね刷りすることでカラー複製版画を制作する。写真・絵画などの精巧な少数複製に適するが、版のデリケートな性質により大量印刷には不向きである。オフセット印刷の登場により、今日この技法を使った美術印刷は行われていない。
1890年、オーストリア・エスターライヒ州トゥルンに生まれる。風景・風俗・肖像画家および版画家。ウィーン出身の父とクルマウ(現 チェスキー・クルムロフ)出身の母をもつことから、チェコ領クルマウにもそのルーツを辿ることができる。1906年、ウィーン美術アカデミーに入学。巨匠グスタフ・クリムトに師事し、多大な影響と支援を受けた。他にも東アジアの芸術、ことに日本画とスイスの画家F.ホドラーの作風が彼の芸術に多大な影響を与えたことも見逃せない。生や死、エロスを題材とした作品はたびたびスキャンダルとなった。1918年、妻エーディトと共にスペインかぜに罹患。妻の死の3日後、28歳の若さでこの世を去った。シーレは20世紀芸術の鍵を握る人物であると同時に、オーストリア表現主義を代表する重要な画家である。