【8月企画展】ギャルリー・アルマナック吉祥寺「水辺の風景画展」開催中!

お待たせいたしました。
新しい企画展が本日よりスタートいたしました。

8月のテーマは「水」。
水といえば、皆様どんな色を想像しますか?
湧き出でる清流の透明色、
穏やかな浅瀬の薄水色、
まるで宝石のようにキラキラと輝く南国の海のエメラルドグリーン、
大地の深さを感じる青々とした海の紺碧色・・・
水には実にたくさんの色が存在しますね。

絵画に描かれた「水」の色はどうでしょうか。
現実をありのままに捉えた写実的な作品もあれば、画家の感情や解釈を反映して表現された「水」まで、色もさることながら、描かれる水の印象も実にさまざまです。

そこで今月は、古今東西の画家が手がけた「水」のある作品を特集。
爽やかに生まれ変わった、今月のギャルリー・アルマナック吉祥寺をどうぞお楽しみくださいませ。
出品作品の一部をご紹介いたします。


マティス「プール」(リトグラフ 1958年)額サイズ:58×124cm

20世紀の巨匠画家アンリ・マティスによる、切り紙絵を基に制作したリトグラフ版画。
切り紙絵とは、絵筆を持てなくなったマティスが晩年に好んだ表現媒体で、ハサミで切り抜いた紙片を無作為に組み合わせて構成。
即興的で自由度の高いこの技法は、晩年の大芸術家に新しい感覚となる創造の喜びをもたらしました。
「プール」と題された本作では、左から右へと泳ぐ泳者の様子がリズミカルに楽しく表現されています。 


C・ロラン「河辺の釣り人」(油彩 1880年代後期)額サイズ:73×82cm

ゆるやかな流れの河川で釣りに興じる人々。
立ち込めていた雲も徐々に切れ、遠くには晴れ間も戻ってきました。
ここに描かれた全てのものが静かで満ち足りた時を刻んでいるようで、どこまでも続く無限の広がりを感じる風景です。
素朴な美しさを称えたバルビゾン派の画家ロランによる油彩作品。 


イカール「波のヴィーナス」(エッチング 1931年)額サイズ:81×69cm イカール「湧き出る水」(エッチング 1936年)額サイズ:77×45cm

馬や犬など動物の疾走感や、自動車のスピード感など、アール・デコ時代を反映した躍動感あふれる作風を得意としたイカールにとって、絶え間なく流れる「水」は格好のモチーフだったようです。
しぶきをあげながら弧を描くうねる波や、滝つぼに向かって勢いよく落ちる水は、美しい水の女神の化身の姿なのでしょうか。

小田切訓「ハイデルベルク」

その他の出品作家は、デュフィ、モネ、ルノワール、シニャック、マティス、ピカソなど。
盛夏を迎える皆様に少しでも「涼」を感じていただけるよな40点をご用意しております。

会期中の皆様のお越しを心よりお待ちしております。
(会期:~8/31)

(R・K)