星の王子さまが愛したとげだらけのバラ



こんにちは。
ブログをお読みいただきありがとうございます。

現在当店で開催中の「星の王子さま展」。
皆様も幼少の頃に一度はお読みになったのではないでしょうか。
その懐かしさに思わず足をお止めくださる方も多い企画展です。
本日は、物語のヒロインとも呼べる「バラ」についてご紹介しましょう。
王子さまが一生懸命に育て手をかけたバラ。
実は、王子さまにとって大切で愛おしいバラは女性の暗喩であると言われています。
一体、誰なのでしょうか。

その相手とは、華やかな恋愛遍歴でも知られるアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ(1900-1944)が唯一結婚した相手。
ブエノスアイレス赴任中に出会った作家コンスエロ・スンシンです。

中南米とフランスの血を引くエキゾチックな風貌が魅力のコンスエロ。
彼女にとっては3度目の結婚で、アントワーヌ同様彼女もまた多くの男性と浮名を流しました。

二人は時に情熱的に深く愛し合いましたが、その一方で諍いも絶えなかった二人。
アントワーヌが星の王子さまを執筆したのは、ちょうど離婚の危機に合った二人の関係が修復した頃だったそうです。

とすれば恐らくとげだらけのバラは、わがままで移り気で一緒にいると傷つくことも多いけれども、それでも心の底から愛したかけがえのない女性コンスエロを意味していたのでしょうか。

風よけの衝い立てをする王子さま 水をやる王子さま トラだってくるかもしれません バラを守るためガラスで覆う王子さま

第二次世界大戦勃発とともに空軍飛行士であったアントワーヌも従軍。
そして1944年、敵国ドイツ軍の偵察へと飛び立ったまま消息不明となりました。
もしかしたら”星の王子さま”となって、小惑星B612に戻り、今は愛するバラと幸せに暮らしているのかもしれません。

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(R・K)