12月「星の王子さまと世界の古絵本・挿絵展」(併催「藤田嗣治 遺作展」)が始まりました


お待たせいたしました。
本日より今月の企画展が始まりました。

今月は、先月より開催の「藤田嗣治 遺作展」と並行して「星の王子さま」を特集。
「星の王子さま」は今年、出版から72年を迎えます。心にじんわりと沁みる言葉たち。
そして、70年以上を経た今も独特の世界観を放つシンプルな挿絵たち。
時代と国、性別を超えて長く愛される「星の王子さま」はあなたにとってどんな存在ですか?

当店は、この「星の王子さま」の版画集を入手。
サン=テグジュペリ遺産管理協会の承認の元、高級感ある版画紙に一枚一枚刷られた、日本ではほとんど出回っていない大変稀少なリトグラフ版画集です。

出版:フィリップ・モレノ 制作年:2009年 
工房:Art Lithographies(パリ)
技法:リトグラフ 制作部数:300部

写真左は挿絵12点が収録された大判(シートサイズ:50×40 cm)
写真右は挿絵20点が収録された小判(シートサイズ:40×30 cm)
いずれも各作品余白部には遺産管理協会のエンボススタンプと、作家の版上サインが入れられています。

では、星の王子さまの簡単なあらすじを、このポートフォリオ版画集に収録された挿絵とともにご紹介しましょう。
この挿絵もすべて当時サン=テグジュペリが描いたものです。

物語の始まりは、1週間分の食料と水しかないままサハラ砂漠に不時着した飛行士「ぼく」の回想シーン。
その翌日、「ぼく」は他の惑星から来たというある少年と知り合います。
「ぼく」が少年から聞いたのはこんな話でした。

星の王子さま

1. よくよく話を聞けば、少年はその惑星の王子さま。
※本挿絵は大判・小判ともに収録

小惑星B612

2. 家ほどの大きさのこの惑星には、3つの火山とバオバブの芽と彼が育てた一輪のバラがありました。
※本挿絵は大判・小判ともに収録          

トルコの天文学者

3. この小惑星はトルコの天文学者によって1909年に一度だけ確認された惑星でした。
※本挿絵は小判のみ収録

星のおそうじ

4. 王子さまは時々惑星を掃除します。
惑星に生える木を放置して、それがもし悪い木だったら大変なことになってしまうのです。
※本挿絵は大判・小判ともに収録

バオバブの木

5. 王子さまが話した危険なバオバブの話。
悪い木を放置したために覆い尽くされ、ついには破壊された星もあるのです。
※本挿絵は大判・小判ともに収録

夕暮れ

6. 悲しい時は、日が沈むのを見たくなるという王子さま。
惑星で寂しい生活を送っていたのでしょう。
※本挿絵は大判・小判ともに収録

わたり鳥と王子さま

7. ある日、些細なことでバラと喧嘩し、今いる惑星に嫌気がさして星を飛び出す決意をした王子さま。
※本挿絵は大判・小判ともに収録

火山のすすはらい

8. 惑星にある活火山でいつも朝食を温めていた王子さま。
出発の日も火山のお手入れをしました。
※本挿絵は大判・小判ともに収録

王様の星

9. しかし、他の惑星を訪れてみてもどこか変てこな星ばかり。
命令することしか知らない王様の星や、、
※本挿絵は小判のみ収録          

見栄っぱりの星

10. 自分しかいないのに自分が一番だと自惚れている見えっぱりの星や、、
※本挿絵は小判のみ収録

飲んだくれの星

11. 酔っていることを恥じてそれを忘れるためにまた飲み続ける飲んだくれの星や、、
※本挿絵は小判のみ収録

灯りつけの星

12. 星が余りにも小さく昼夜がすぐ変わるため1時間ごとに点灯と消灯を繰り返す星。。
※本挿絵は小判のみ収録

 

ヘビと王子さま

13. 最後に地球を訪れた王子さまが降り立ったのがサハラ砂漠でした。
そこで出会ったヘビとある約束をします。
※本挿絵は大判・小判ともに収録

 

とんがり山

14. 人間を探して高い山に登った王子さま。
誰かを呼んでみるも返ってくるのはこだまばかり。。
※本挿絵は小判のみ収録

バラと王子さま

15. ある日、美しいバラが咲き乱れる庭園を訪れた王子さま。
バラがたくさん咲いているのを見て、自分の惑星にたった一輪咲いていたバラは実はありふれたものだったと悲しみます。
※本挿絵は大判・小判ともに収録

 

キツネと王子さま

16. 物語の要ともなるキツネとの出会い。
別れの最後に「大切なものは、目では見えない。心で見ないといけない」と教わりました。
※本挿絵は大判・小判ともに収録

草むら

17. キツネに物事の真理を聞いた王子さま。
キツネはさらに、「きみがバラのために費やした時間の分だけバラはきみにとって大事なんだ。
そして、面倒を見たからにはきみはきみのバラに責任があるんだ」と教えてくれました。
王子さまは、自分の惑星に咲き手をかけて育てたバラがいかに大切であったかを悟るのです。
※本挿絵は大判・小判ともに収録
                                   

井戸

18. と、ここまで王子さまの話を聞いていた「ぼく」の水がついに尽きて・・・
それを王子さまに話すと、一緒に井戸を探しにいくことになり幸運にも井戸を見つけます。
その翌日は王子さまが砂漠に降り立って、ちょうど1年の日でした。
※本挿絵は小判のみ収録          

あっちへ行ってよ!

19. 壊れた飛行機のエンジン修理から「ぼく」が戻ると王子さまは石の壁に座りヘビと話していました。
王子さまは1年前にヘビに出会った時に、ある約束をしていました。
それは王子さまが惑星に帰る時にそのお手伝いをヘビがするというもの。
しかし、その意味はとっても遠い星に戻るために、毒ヘビに噛まれることで地球上に身体を残し、魂だけ星に戻るということだったのです。
※本挿絵は小判のみ収録
たおれる王子さま

20. 毒が身体に回り倒れ込む王子さま。
ゆっくりと王子さまが砂の上に崩れると、それが美しい光の泡粒になって星空に上がっていきました。
大切で愛おしいバラへの責任を果たすため、王子さまは魂となって星へと帰りました。
※本挿絵は大判・小判ともに収録

大人になって読むからこそ深く伝わるものがありますね。
王子さまとバラの関係はサン=テグジュペリと妻との関係を暗示しているんだとか。
愛や人生など哲学書とも言える歴史的名作の「星の王子さま」。
各挿絵は28,000円から48,000円(額付税込価格)とお求めやすい価格で販売しております。
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(R・K)