フランスのシャンパンメゾン「テタンジェ」社



こんにちは。
ブログをお読みいただきありがとうございます。

さて、今年も11月に入りボジョレー・ヌーヴォーの解禁日も迫ってきた今日この頃。
今年は記憶に残る素晴らしい出来!だそうで、ワイン業界も盛り上がっているようです。

そこで今回はワインにちなみ、フランスのシャンパンブランドをご紹介します。


「Taittinger」(テタンジェ)社。
その起源は、1734年創業の名門シャンパンメゾン・フルノー社。
1932年にテタンジェ社メゾン初代当主のピエール・シャルル・テタンジェ氏が同社を買収。
その後、フルノー社の伝統を継承しながら、高品質なシャンパーニュを生み出し続ける地道な努力と販路開拓により、大統領主催の公式行事にまで用いられるほど大きく成長しました。

テタンジェ社は、代々家族経営を続ける数少ないメゾン。
家族の結束力から生まれる独自のエスプリを大切にし、さらに一族はシャンパン製造の知識だけでなく、音楽や絵画など芸術全般にも造詣が深いそうです。
その一端でしょうか。
フランス旅行の折にテタンジェのメゾンを見学したというお客様から先日、こんな面白いお話を伺いました。


メゾンツアーの最中に訪れた場所に、何気なく掛けられていたという藤田嗣治による2点の油彩肖像画。
カタログレゾネにも掲載のある紛れもない藤田の1961年作品ですが、個人所有のため美術館などでの一般展示がされない幻の逸品。
お客様が当地で伺った話によると、テタンジェ家の子どもたちの肖像画だそうです。
年代から考えると、テタンジェ家の現当主ピエール・エマニュエル・テタンジェ氏と彼の姉/妹でしょうか。

そして男の子の肖像画にはさらに面白いことが。

これもまた憶測ですが、肖像画後方右下にワインボトルを抱えた子どもが描かれてますよね。
そのラベルをよーく見ると、Comt・・・・・何とか。
テタンジェがプロデュースするシャンパンで、シャンパーニュ侯爵の意を持つ「Comtes de Champagne」(コント・ド・シャンパーニュ)でしょうか。

当時のラベルにもよく似ていますし、細部まで綿密に描くことを得意とした藤田が仕掛けた粋な計らいかも知れませんね!

当時のラベル

(R・K)