気分を涼しく!おしゃれなお部屋の模様替え

こんにちは。
ブログをお読みいただきありがとうございます。

さて、先日マグリットの挿画本「対蹠地の夜明け」をブログでご紹介いたしました。(詳しくはこちら
マグリットが晩年に出版した稀少な本で、中には彼が描いた7点の挿絵の銅版画が収録されています。
色彩に溢れた油彩作品とは雰囲気の異なる「線描」や、マグリットらしいモティーフの数々が魅力の作品。

先月、あるお客様にこの7点をフルセットでご購入いただきお部屋の掛け替えのお手伝いをさせていただきました。
今回はその様子を、お客様のご了承を得てご紹介させていただきます。

出版元 :ル・ソレイユ・ノワール
技法  :フォトグラヴュール
制作年 :1966年
制作部数:900部
サイズ :18×13cm

模様替え前

(BEFORE)
模様替えをするお部屋は、リビング・ダイニングとして使用されている広々とした空間。
元々飾られていたのは、厚みのある木枠が印象的なジュエリーデザインの原画でした。

色やデザインの異なる4点が並び、すでに十分素敵なお部屋なのですが、「長く飾っているので少し雰囲気を変えたい」というご希望と、お客様の好みに合う「対蹠地の夜明け」を今回お選びいただきました。


模様替え後

(AFTER)
全部で7点のマグリット作品のうち、スペースやバランスの関係で一度に飾るのは5点にし、作品や順番などを試行錯誤すること20分・・・

普段の生活で一番目にしやすいダイニングテーブル横(右端)には、ワインボトルを描いた作品Ⅲ(タイトル「モンテクリスト伯爵夫人」)を、逆に部屋の一番奥には遠くからでも見やすい、デザインのはっきりした作品Ⅰ(タイトル「悪魔の微笑み」)を配置。
哲学的なマグリット作品がリズミカルに並ぶ、モダンなお部屋に仕上がりました。



気分や季節によって、今回選んだ5点以外の作品を飾ったり順番を替えると、また雰囲気が変わるのも楽しみの一つですね。
すっきりとしたシルバー系の涼しげな額装で、これからの季節にぴったりの模様替えになりました。

以前に飾られていたジュエリーデザインの原画は温かみのある木枠なので、逆に秋や冬に飾るとお部屋をほっこりとした温もりで包んでくれそうです。


藤田嗣治「夜の手紙」(”ポゾール王の冒険”より)

以前にもデュフィや藤田嗣治の絵画をご購入いただいているお客様のご自宅には、お求めいただいた作品がとてもセンスよく飾られていて大変感激いたしました。

こちらはお玄関の作品。
1925年に出版された藤田嗣治の木版挿画本「ポゾール王の冒険」の一点です。アール・デコ流行を反映して描かれたことが分かる、直線を多用した抽象的な作品の雰囲気が、幾何学的な模様のスタイリッシュな壁紙にぴったり。
さらに、額の凹凸や照明の陰翳により、作品の世界観がぐっと高まっています。

皆様も、絵画やアンティークでお部屋を模様替えしてみませんか?
毎日の日常にちょっとしたアクセントをプラスする、アートのある暮らしを是非おすすめいたします。
K様、今回のご購入並びにご協力誠にありがとうございました。


(R・K)