重曹で手軽に!銀製品の大掃除

こんにちは。
ブログをお読みいただきありがとうございます。

今年も残すところあとわずか。
年末は毎年恒例、家中を大掃除する!という方も少なくないかと思います。
今年溜まった垢は今年のうちに落としてから、気持ちよく新しい年をスタートさせたいですよね。

年の瀬ということで先日、当店の銀製品も大掃除してみました。
大掃除といっても使用したものは、①銀磨きクロス、②重曹、③濡れ布巾、④乾いた布巾のみです!
他にも外国製品でピカピカに輝きを取り戻せる磨き剤がいくつかありますが、アンティークの繊細なものに化学的に強いものを付けるのは少し怖いので、今回は重曹のみを使用しました。

まずは、20世紀初頭に作られたFRANK COBB&CO.(イギリス)社製純銀プレートのカトラリーセット。

大掃除前はこちら。

う~ん。汚れが目立ち青光りしていて全く美しくないですね。。。では、早速お掃除開始です。
銀磨きクロスを少し濡らして重曹を適量付けたら、あとはひたすら根気よく磨き続けます。
こちらのセットはティースプーン6本とシュガートング、両脇にはジャムスプーンとバターナイフのついた9本セット。
9本磨いてかかった時間は1時間ほどでしょうか。

重曹で磨き終わったら、濡れ布巾で軽く汚れを拭き取り、乾いた布巾で包むように水滴を落とします。
こちらが大掃除後。

どうですか。
艶が美しくよみがえり、スプーンのくぼみに映った私の姿も大掃除前と比べてはっきりと分かります。
化学薬品は使わず小さじ一杯程度の重曹でここまでキレイになりました。

この後同様に、店内の銀製品を全てキレイにしましたが、今回の大掃除で一番汚れを落とせたのが、こちらのWMF(ドイツ)社製ティーサーバーセット。
(大掃除の成果が分かるように、掃除するまでにわざと時間を置きました)
大掃除前は何とも可哀想なほど、黒くくすんでしまっています。

さあ、どれほどの光沢を取り戻せるでしょうか。

前の持ち主がどんな方だったかは分かりませんが、お手入れを繰り返して、このティーセットを大切に扱っていたのでしょう。
私も同じ思いで、一つ一つ丁寧に大切に磨いていきました。

こちらが大掃除後。
黒ずみが取れ、きらめきが戻りました。
何だか生き生きと輝いているようにも見えます。
WMF(ヴェーエムエフ)は、1853年にドイツで創業された老舗の金属製品会社。
創業まもない1862年にはすでにロンドン万博でメダルを受賞するなど多くの功績を残すトップブランドとして、160年以上に渡り銀製品やキッチン用品を世に送り続けています。

アンティークの銀製品は放っておくと、どうしても変色してしまいます。
それは、銀が空気中の硫黄成分に触れて起こる化学反応により硫化銀となるためで(2Ag+S→Ag2S)、この硫化銀が変色や黒ずみを引き起こします。

そのため、「銀製品はお手入れが大変」というイメージが強いのですが、今回ご紹介したように、家庭にあるもので簡単に汚れを落とすことができます。
お手入れは必要ですが、磨けば磨くほど不思議と愛着も湧きますし、手間がかかるからこそ大切に使い続けたい。
そう思わせてくれるのも銀製品の魅力の一つですよね。

その他銀製品はこちら

(R・K)