当店の商品が映画に出演!藤田嗣治の生涯を描いた映画「FOUJITA」

こんにちは。
ブログをお読みいただきありがとうございます。

第一次世界大戦が終了した1920年代のパリ・モンパルナス。
狂乱と享楽の時代に「乳白色の肌」の裸婦像でセンセーションを巻き起こした日本人画家がいました。

彼の名は藤田嗣治(1886-1968)。

近年国内でも回顧展が多く開かれ、再評価の機運が高まっています。
今回、その藤田嗣治の生涯をたどる映画「FOUJITA」が日仏合同で制作されることになりました。
メガホンを取るのは「泥の河」や「死の棘」、「伽耶子のために」などの作品で国内外で高い評価を得る小栗康平監督。
およそ10年ぶりの待望の新作です。
そして、藤田役を務めるのはオダギリジョーさん、妻君代役を中谷美紀さんが演じます。
また、「アメリ」を手がけた女性プロデユーサー、クローディ・オサールが本作を担当。
これらの方々の名前を聞くだけでも期待に胸が高鳴りますね。

さて、その記念すべき映画への美術協力の依頼を受けまして、当店の天吊ガラスランプやテーブルランプ、ラリック作品やジュエリーが映画出演することになりました!
セットの舞台が1920年代のため、アールデコデザインのものが中心です。

(画像はnikkansportsさんのHPより引用)

左が藤田に扮したオダギリさん、右が藤田本人です。よく似ていますよね。
ちなみに、藤田は渡仏して間もなくサインを「Fujita」から「Foujita」に変えています。
これは「ウ」を「ou」と綴るフランス語にならい、フランス人に読みやすくしたため。
浮世絵で有名な喜多川歌麿もフランスでは「Outamaro」と認知されています。
パーティに奇抜な服装で出かけたり社交的で目立ちたがり屋だった藤田は仲間から「FouFou (フーフー:お調子者の意)」という愛称で親しまれたそうです。

映画の撮影は今年の9月よりパリにてクランクイン。
当店の商品は、藤田が3番目の妻ユキ(本名:リュシー・バドゥ)とともに暮らした家のリビングや寝室などのセットに登場します。

先月末、東京での撮影にお邪魔してまいりました。
詳細は差し控えますが、この日の撮影はリビングにて。
ローブ姿で階段にたたずむ藤田と、エクササイズをするユキの短い会話のシーンでした。

リビングのセット風景

リハーサルは全体的に穏やかな雰囲気で進みましたが、本番は空気がピリッと引き締まり、息をするのも緊張しました。

小道具の置き方一つ、差し込む陽の光(この光も人工のセット)の微妙な加減にまで決して手を抜かないプロの世界。
あの時のシーンがどのような映像に仕上がっているのか、今から楽しみで仕方ありません。

また、小栗監督は非常に親切で温厚な方で、私たちがご挨拶に伺った際も丁寧に対応して下さり、とても感激しました。
吉祥寺界隈に住んでいたこともあるそうで吉祥寺トークでしばし盛り上がりました。
こちらが撮影に登場した当店の商品たちです。
どこで使われているかは来年(予定)の公開をお楽しみに!

小栗康平監督のHP(「手記」のページで撮影の様子をお書きになられています)
http://www.oguri.info/

※このブログは小栗監督からの許可を得て書かせていただいております。

(R・K)